「草間 彌生さんの文章が美しすぎて」

草間 彌生さん、ね、好きな方も多いと思います、僕も好きです。

ただ、草間さんを知ったの、いつだろう?結構遅かった気がします。
雑誌かTVの特集とか、そんな感じ。

かなり昔に、札幌で個展が大規模にあって、あぁ行きたいな~と思いながら、札幌だと「芸術の森」という大きな施設と自然が混ざった所で、そういう個展が多くて、草間さんもそこで。

その芸術の森がね、ちょっと遠い。

だから、いきたいな~・・・あっ終わってたという感じで、好きではあったんだけど、その頃とかの草間さんの表現自体にはそこまで、惹きつけられるモノはなくて。

そのちょっと遠い、で、まいっか、程度。

インスタレーションとかより、もっと若いころの草間さんの表現がたまらなく好きで。

特に言葉にできないよね、「すげー」だけかな。
凄すぎて。

なんやそんな感じでいつつ、図書館ね、もう行かなきゃ、肺の気泡が一つずつ潰れていくくらいだから、ある日行ったのね。

そしたら、草間さんの本があって、自伝とかかな?と思ったけど、小説のコーナーにあって、草間さんの書いた小説なんてまったく想像がつかなくて、どうせわけわかんなくて、自分の頭では楽しめないだろうなぁと思いつつ、とりあえず借りました。


衝撃だった。

びっくり。

読める、普通に、と。

もう典型的に間違った先入観があったんだよね、「ちゃんと」、このちゃんとっていう言葉自体、面倒だけど、草間さんがちゃんと文章を書けないだろうって。

精神的なモノを莫大に表現という人だよなー、だから文章とかじゃないだろう、と、色眼鏡、偏見たっぷりでしか見てなかった。


びっくりはそれ、衝撃は違う。


「あぁ、こんなに美しい文章、人生で初めて読んだ」


衝撃。

こんなにも、「適切に言葉で、あれらを表してる」と。

色々な小説家の方はたくさんいて、自分が読んできた範囲なんだけど、レベルが違う、とかじゃなく、ただ文字、うーん、言葉の扱い、がまったく違うという感じ。

そんなこと出来るの!?文章ってそうだっけ?

というくらいでした。

内容は、色々な事が知れて面白くて。


ただ、文章表現が、今でも、こんなに美しくて、適切に、あれらを言葉に出来る人に出会ったことないです、ないっす。


草間さん、小説でも凄い賞獲ってるの知って、だよねと。

当たり前に、本を書いてるの知ってる人多いんだと思うけど、まったくその頃知らなかったから、もっと早く知りたかったな。

個人的に、草間 彌生さん、もう物凄い色んな作品の数々あれど、本人が書いた文章が一番、作品の中で好きです。

興味ある方はおススメです。

草間さん=文章。

 

ニューヨーク’69

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